2020年9月、第2次安倍政権が総辞職しました。それを受け、安倍政権NO!★実行委員会を解散することをご報告いたします。 当実行委員会は、2014年より事務局を担う『首都圏反原発連合』『原発をなくす全国連絡会』『PARC NPO 法人アジア太平洋資料センター』の三者で準備をし呼びかけ、多くの団体・グループが集まり実行委員会を設立しました。その後2015年3月に、安倍政権の退陣を求める集会とデモを開催しました。これを皮切りに、2018年までデモや国会前、官邸前などでの抗議行動を主催してきました。また、リーフレットを発行し、幅広く配布してまいりました。 実行委員会設立当初は、安倍政権の様々な問題に取り組む団体やグループが、それぞれのイシューを持ち寄り合わせるスタイルで、一致団結し政権打倒を訴えてまいりました。しかし、森友・加計問題を契機に、安倍内閣の政権運営が問題視されるようになり、政権打倒運動の性質が変化してきたこと、実行委員会参加団体それぞれの活動が多忙だったことなどで、活動のペースが落ちましたが、安倍政権打倒運動の先駆けを果たしたと考えています。 安倍政権の問題の本質は、政権運営にあったといえます。立憲主義、民主主義を軽んじ、政権と政策を私物化し続けてきましたが、マスコミを取り込み、やってる感を振りまくことで、長いあいだ国民を騙し続けてきました。しかし、コロナ感染症対策でその実力の実態が露呈してしまい、幅広い層から批判され、政権支持率が低下したところでの安倍首相の辞任表明でした。実質的には、世論が辞任に追い込んだのではないでしょうか。 これまで安倍政権に物申し活動してきた人の中には、自分たちが辞任させたかったと考える人も多くおられますが、それまでの運動の土台があったからこそ、コロナ災害下での政権不評が加速したのではないでしょうか。いずれにせよ、政権が長く継続したことで経済的格差が生じ、日本社会の知性の劣化が著しく進み、まさに国難といえる戦後最悪の政権が終焉を迎えたことは、多くの国民にとって幸(さいわい)であることは確かです。 しかし、新しく就任した菅首相は、安倍政権下で官房長官として様々な疑惑に蓋をしてきたことなどから、安倍政権は終わっても安倍政治は終わらないのではないかという疑念を多くの人が持っています。実行委員会は解散しますが、新政権の政策と運営を細かく監視していく必要があるでしょう。また、前政権にもみ消された森友・加計や桜を見る会の問題を、新政権はきちんと検証する必要があり、これについて引き続き声をあげていく必要があります。 これまで、当実行委員会の活動に参加された皆様には、心よりのお礼を申し上げます。また、実行委委員会内外の、志半ばで他界された同士の皆様に心よりの哀悼の意を表します。悪夢のようなこの7年8ヶ月のあいだに、失われた物事は底知れず、取り返しのつかないことも多数ありますが、真に有機的に民主主義、立憲主義が機能し、国民全員がもれなく安心して暮らせる社会の実現を目指し、今後とも、それぞれの場所で、力を尽くしてまいりましょう。 2020年10月29日 <事務局> 首都圏反原発連合/原発をなくす全国連絡会/PARC NPO法人アジア太平洋資料センター <実行委員会参加団体> 東京デモクラシークルー/秘密保護法を考える市民の会/若者憲法集会実行委員会/高江ヘリバッド建設反対現地行動連絡会/C.R.A.C./差別反対東京アクション/官邸前見守り弁護団/自由法曹団/TPPに反対する弁護士ネットワーク/新宿BEER&CAFEベルク/国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会(全国食健連)/日本婦人団体連合会/農民運動全国連合会/全日本民主医療機関連合会/全国商工団体連合会/全国労働組合総連合/東京地方労働組合評議会/新日本婦人の会/全国農業協同組合労働組合連合会/安倍政権の教育政策に反対する会/T-nsSOWL/ TQC(東京給水クルー)(2016年12月23日現在) *参加団体であった『自由と民主主義のための学生緊急行動(SEALDs)』は2016年8月15日に解散しました。 |